今回は、社内の計画停電に備えていたにもかかわらず、トラブルが発生してしまった事例を読み解き、今からでも間に合う停電への対策をご紹介します。
【事例概要】
・製造業の法人様
・機器概要:Buffalo社製 TeraStation TS-XH4.0TL/R6
・構成:HDD4台 RAID5
・症状:計画停電後、TeraStationにアクセスができない
・使用用途:社内の重要データ保管
・出張データ復旧
Contents
社内の計画停電に備えてTeraStationをシャットダウンしていたのに…。正常起動しない?
業務で使用しているTeraStation【TS-XH4.0TL/R6】
電気設備点検のため計画停電に備え、金曜の夜中にリモートでシャットダウンをしていましたが 点検終了後に電源を入れても、TeraStation【TS-XH4.0TL/R6】が起動せずアクセスができない状況でした。
よく見ると、モニター画面にE14番のエラー表示が出ていて、4番目のHDDのランプが点灯している状態でした。
約5年ほど使用してきたTeraStation【TS-XH4.0TL/R6】のRAID構成はRAID5で、 共有しているパソコンは約60台ほどあり、複数の部署から毎日一斉にアクセスしているため、業務上重要な存在になっていました。 そのため約60名の社員が、データが使用できず仕事ができない状況で、緊急であったため、現地で作業を行う「出張データ復旧」をご依頼いただきました。
E14が発生しているTeraStationからの復旧
E14 RAID Array x Can’t Mount 〇番(今回は4番)のRAID アレイがマウントできません】というメッセージが出ていましたが、実際に診断してみると3番目のHDDにも障害が発生していました。
よくある事なのですが、TeraStationが発信しているエラーランプや、エラーコードとは違う場所のHDDにもトラブルが発生しているケースもあります。 その点は、注意が必要です。
異常が起きていないHDDを交換してリビルドをしてしまうと、本当はトラブルが発生しているHDDを残したまま再構築を行うことになります。
つまり、状況がさらに悪化してしまう可能性があります。
出張対応で業務を止めずにデータ復旧に成功!
RAID情報の解析作業を実施したところ、作業の結果、内部データを確認し抽出に成功しました。 データ容量を計測したところ、2.2TBでファイルが397万ファイルを確認。 この数値は、非常に多くのデータを扱っていると言えます。
データ復旧ができても、実際にどのように納品するかが重要です。 今回のお客様は社員皆様の業務をなるべく止めず、業務への支障を最小限に抑えたいというご要望がありました。
現地で「出張データ復旧」により、必要なデータを順次お渡しすることが可能だったため、業務への支障を最低限に抑えるというご要望にお応えすることができました。
また、今後のことも含め、新しいNAS機器 QNAP社製高耐久NASを採用したGUARDIAN+Rを導入していただく事になりました。 NASへのデータコピーは2日間を要する可能性がありました。 まずはUSB接続できる外付けHDDで一旦納品を行い、サーバー機に接続して社内で共有できる状態に設定しました。
次の週末を利用し新しいNAS機器へデータコピーを開始し、翌月曜日には業務を行うことができるようになりました。
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緊急の場合は「出張データ復旧」がおすすめ
「出張データ復旧」はお客様先に直接訪問し、データ復旧を行う方法です。
この復旧の方法には以下のようなメリットがあります。
・機密性が高い、セキュリティ上のリスクがあり持ち出せないなどのハードルがある場合、機器を外部に持ち出す必要がない
・その場でデータ復旧・納品までできるため、すぐにデータを使用することができる
・お客様先の環境に応じた形での提案が可能
復旧スタッフからの声
今回は緊急性が高かったこともあり、「出張データ復旧」のご依頼をいただきました。その場で復旧をさせていただいたことにより、業務への支障を最小限にすることができ、お客様からも非常にご満足いただきました。
計画停電のために、機器のシャットダウンはきちんとして対策をしていましたが電源コードをコンセントに差したままの状態でした。
更に、データのバックアップもできていなかったために、業務が停止する事態になってしまいました。
計画停電の対策の際は、機器のシャットダウンを行うだけでなく、コンセントを抜くか、サージ付きの電源タップを活用し、電圧・電流の変動の対策を行いましょう。
また、万一のトラブルに備え、データのバックアップは常に行っておきましょう。
データバックアップは3-2-1ルールに則って行うことが推奨されています。
3-2-1ルールについてくわしくはこちらをご覧ください。
Terastationのエラー一覧
今回のTeraStationはエラーコードE14(RAIDアレイがマウントできませんでした)でしたが、他にも以下のようなエラーコードがあります。
E00 システムが応答していません。
E01 内部部品が一部正しく動作していません
E04 ファームウェアが破損しています
E05 システムが停止しました
E06 ファームウェアが壊れています
E07 ハードディスクが認識されていません
E10 UPS(無停電電源装置)で駆動している状態です
E11 ファンの回転数に異常があります
E12 システムの温度上昇が、保証値を超えました
E13 x番のRAIDアレイでエラーが発生しました
E15 x番のハードディスク故障です
E16 x番のハードディスクが見つかりません
E17 基盤故障
E22 x番目のハードディスクのマウントに失敗しました
E23 エラーが発生し、x番のハードディスクがRAIDアレイから外されました
E26 レプリケーションでエラーが発生しまし
E27 バックアップ先のTeraStationが見つかりません
E30 エラーが発生し、x番のHDDがRAID アレイから外されました
自己判断でのデータ復旧作業は大変危険です。
作業を間違えることで、状況を悪化させてしまいます。
わからない場合は、電源を切り、専門業者へ相談することをオススメいたします。
「ピックアップ・来店・郵送」以外の対応方法
「ピックアップ対応」
弊社スタッフがお客様の元へお伺いし、機器を預からせていただきます。
「忙しくて持ち込む時間がない」「機器の取り外しに不安がある」などの
事情があるお客様に大変好評です。
「来店対応」
直営オフィス(札幌・秋葉原・横浜・名古屋・大阪・福岡)にご来店いただきます。技術スタッフと対面で対応しますので、お客様の不明点や不安事を解消することができます。
「郵送対応」
お客様の元へ集荷の手配を行い、郵送していただきます。
または、お客様自身で直営オフィスに直接郵送していただくことも可能です。
お客様にご事情をお伺いし、最適な方法をご案内させていただきます。
データ復旧でお困りの際は、「特急データ復旧 Win-get!」へ
いつでもお気軽にご相談ください。